仕事をしていると、目の前の相手に「思った通りに動いて欲しい!」と思う事がありますよね。
部下に指示通り動いて欲しい、見込み客に自分の商品を使って欲しい、好きなあの子に振り向いて欲しい・・・
状況は様々ですが、もしあなたが人を動かしたいなら、チームを動かしたいなら、“正しい言葉”を使わなければなりません。
“正しい言葉”といっても、アナウンサーや小説家のように「辞書的に正しい」言葉を使うという意味ではありません。もちろんそれはそれで大事なのですが。
ここでいう“正しい言葉”とは、あなたが“話しかけている相手に合わせた言葉”という意味です。人にはそれぞれ、すんなり受け入れられる言葉、納得する言葉があります。
皆さんにも「こんな言葉に弱い!」というものがありませんか?
例えば私の場合、「○○限定」とか「皇室御用達」というような、特別感を感じる言葉に弱いので、上司から「このプロジェクトが成功したら、社長からも一目置かれるよ!成功したら銀座久兵衛でお祝いだ!」とか言われると張り切って仕事に取り組むでしょう。
一方で、同じく仕事を任せたい相手でも「結果に応じてインセンティブがつくよ」「君の実力が存分に発揮できるよ」と言われた方がモチベーションが上がるタイプや、「みんなで一緒に頑張ろう」「あなたにしかできない仕事なんだ」と言われるとやる気が上がるタイプがいます。
大事なのは、それぞれのタイプを見極め、それに合わせた伝え方をすること。相手が言って欲しい言葉をかけてあげれば、あなたの思う通りに動いてくれます。営業マンが見込み客に話をするときも、どの言葉を使ったら買う気になるかが分かれば成約率がグッと上がります。実際私の生徒さんで売上が3倍になったという人がいます。しっかりトレーニングをすればそれぐらい違いが出るのです。
問題は、どうやって相手のタイプを見極めるか。
素質論で会う前から知ることもできますが、そうでなくてもその場で見極めていくことも出来ます。
相手との会話の中に、相手の反応を見るための単語をちりばめて、どの単語に反応するかを見極めるのです。
相手の瞳孔が開いたり、姿勢が前のめりになったり、上まぶたに力が入って目が開くといった反応は、相手が前向きになったことを示す反応です。こういった反応を示した種類の単語を使って話を組み立てることで、相手に気持ちよく動いてもらう事が出来るのです。
人は、自分が言って欲しい言葉をかけてくれる人の言う事をすすんで聞いてくれます。
あなたの立場がチームをまとめるマネージャーであれ、教員であれ、営業であれ人事であれ、目の前の相手に納得してあなたの望む行動をしてもらいたい、そして高いパフォーマンスを発揮してほしいのであれば、相手に会った“正しい言葉”を使ってみて下さい!